フレーム
太一side
荷物を持つのを忘れて戻って来ると、
何やら緊迫した空気が漂っていた。
矢野と目が合うと、
矢野は首だけで桜田さんの方を指した。
嫌な予感を抱えながら
そちらに目を移せば、
目が笑ってない桜田さんと
環奈に何かしたであろうセッターが
異様な空気を放っていた。
小さくため息をつきながらも
2人を引き離すため、セッターの方に話しかけることにする。
環奈の手首のあざ、首筋の跡、
そして月曜の帰りのこと、
聞きたいことがかなりあるしな。
「ちょっと聞きたいことがあるんですけど、
いいですか?」
そう、声を発すると
バレー部のみんなが俺の方を一斉に見て、
そして2人は、
「俺、ですか?」
「え、太一?」
そう言った。