フレーム





車から降り監督を見送って、

家の中にフラフラとした足取りで入る。


……力、入んない。


玄関に腰をかけると、

後から入ってきた太一君が

目の前にしゃがみこんで、




「何で気失ったか覚えてる?」




そう私の目を見て聞く。




「…貧血、かな?

昨日、ほとんど食べてないから…」




苦笑いを浮かべながら、

そう答える私。


実際、間違っては無い。

隼人の家では毎晩、

ご飯をたくさん勧められたけど


お父さんが頼んだ5日が経過し、

昨日は自分の家で過ごした。


お父さんはあと2日、
師匠はあと1ヶ月は帰って来ないそうだ。


隼人のお母さんには、

帰って来てることにしてあるけど。


それで昨日は写真の整理に追われて、

気づいたら眠ってしまっていた。


貧血はよくある。

あのセッターさんのせいじゃない。






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