フレーム






合宿がようやく終わり学校に到着すると、

いつも自主練をしている2,3年生も

今日は早く帰りたいと呟く。


マネージャーの私も相当疲れてしまっているのだ。


本当に厳しかった…


でも、もっと疲れているみんなに荷物を片付けさせるわけにもいかず、

用具室や部室に荷物を運ぼうとすると、

横から荷物を持っていかれる。




「手伝うよ」


「た、太一君は早く休んだ方がいいよ!」


「話があるって言ったの忘れたの?」




忘れてない、けど

いや、忘れるわけないけど

当たり前のように大きな荷物を持ち上げる。

疲れ切っているはずなのに、

いったいどんな体力を持っているんだと少し心配になる。




「でも、明日は…」


「学校あるのは環奈も同じだろ、

ほら、はやく!はやくはやく!」


「えぇ!?ちょ、ちょっと待って!!」




そう急かされながらも、

明らかに私の方が少ない荷物を持って

太一君を追いかけたんだ。




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