由良先輩はふしだら


「ぶつけたの?」


フワッとゆるくパーマのかかったこげ茶の髪をハーフアップにした養護教諭の小林先生が私の前に座ってそう聞く。


「あ、いや、体育の時間に転んじゃって。運動オンチなのでよく何もないところで転んじゃうんですよね〜へへへ……いっ、!」


ヘラヘラ笑っていると、先生が私の左手首を軽く触って、痛みが走った。


うぅ、よく転ぶけど、こんな風に痛くなるのは初めてだ。


「あ〜これ、捻挫してるね。腫れもあるし。勢いよく転んだんじゃない?」


「捻挫……はい、まぁ、」


ぶつかってきた力が少し強かったけど、私の手のつき方も悪かったと反省。ほら、やっぱり運動音痴は転び方にも出るんだ。


制服のカーディガンで手首は隠れていたから、腫れがさっきの時間よりもひどくなっていたことに自分でもびっくりした。


「軽度だから、2、3日安静にしてればよくなると思う。今湿布貼るからちょっとまってて」


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