由良先輩はふしだら


「あ、先輩あれ!」


出口付近に近づくと、なにやら『写真受け取り』という看板の周りに人が集まっていたので思わず声を上げて指差す。


「写真?」


「はい、ジェットコースターに乗ってる瞬間を自動的にとってもらうやつです!」


写真は貰うとなると料金が発生するらしいけど、さっきも先輩は写真を拒んだし、1枚ぐらい先輩と写っている写真が欲しい。というわがままで受け取りコーナーをじっと見つめる。


「貰う?写真」


「えっ!」


先輩の声に、オーバーに反応してしまう。


写真代金は500円。
たった一枚にそんなにかかるなんて意味がわからないよ。


でも忘れるな、小柴美子。
財布の中の残高。


「安心しな〜。今日は俺が出します」


「え!そんな……!だって!」


チケット代だって出してもらっているのに。
情けなすぎるよ。
本当の彼女でもないのに……自分で言って少し寂しくなるけれど。


< 127 / 300 >

この作品をシェア

pagetop