由良先輩はふしだら


「笑いすぎですよ先輩!もうっ、ふっ」


あんまり先輩がツボに入っているから、思わず私まで笑ってしまう。


「ほんっと、今日始まったばっかだけど、すんごい楽しい」


そう言って改めてカチューシャをつけ直して、無邪気に笑った先輩。
あまり歯を見せて笑ってるところを見たことがないからすんごく貴重で。


先輩が嬉しいことを言ってくれたせいで、事故ってしまった私の顔なんてどうでもよくなって。


「次、行きましょうか!」


先輩から写真を受け取り大事にリュックの中にしまって。片手でパークのパンフレットを持ってからベンチから立ち上がる。


「次は、美子の行きたいところから!」


由良先輩はそう言って、私の手を握った。
これが当たり前みたいに……。


先輩は今までもこういうことが普通だったかもしれないけど、私にとっては由良先輩とこういうことするのやっぱり夢みたいなことだと思っちゃうレベルだし、ほんと心臓が……。


私は気を抜くとすぐに緩みそうになる口元を抑えて、次の目的地の方向を歩いた。


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