由良先輩はふしだら


「数や経験で、愛菜との差はいつか埋まるもんだって思ってた。だから、女の子に声をかけられたらチャンスとばかりに愛菜に見せつけるみたいにアピールして。結局、告白する勇気が無いままズルズルしてたら、愛菜の婚約が決まったって聞かされて」


由良先輩がすごく大人っぽく見えるのは、小林先生と対等でありたいと必死にもがいた結果なんだと思うと、今の先輩があるのは、やっぱり小林先生のおかげでもあって、ヤキモチだって確かにあるけど、複雑な気持ちだ。


「直接アクションを起こさないまま終わったからさ、まだまだ未練タラタラで。全然前に進めない。まぁ、きっと愛菜だって俺の気持ちに薄々気づいていたからあんなタイミングで報告したんだと思うけど、もう関わるなって」


笑いながら言ったように聞こえたけど、それが逆につらくて苦しい。


先輩がどれだけの間片思いをしてきたのか。


どんな気持ちで先生と過ごしてきたのか。


でも……。


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