由良先輩はふしだら


ウーーウーー


っ?!


突然、外の方から、パトカーのサイレンのような音がする。


『あ〜あ〜、来ちゃったね。せっかく逃げるチャンス与えてあげたのにさ〜』


電話の向こうから日高先輩のそんな声が聞こえて。


もしかして、日高先輩と由良先輩、警察が来るまでの時間稼ぎをしてたの?!


「チッ、行くぞお前ら」


私を囲んでいた3人は一気に私から身体を離すと、慌てて車に乗り込んでエンジンをかけだして、あっという間に倉庫から消えてしまった。


あれ……警察……。


サイレン音は少しすると鳴り止んで、警察の人が入ってくる気配はない。


「美子っ、」


優しく駆け寄った先輩の手が私の肩に触れる。


「あの、警察は……」


そう先輩に聞いた瞬間、倉庫の入り口から人影が見えた。


見覚えのあるスラッとした身体。


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