由良先輩はふしだら





「……」


「……」



突然の2人きりに、沈黙が流れる。


そういえば由良先輩、さっき『今までの嫌がらせもすぐに認めた』なんてサラッといったけど、どうして私が嫌がらせを受けていたこと知っているんだろうか。


「あっ、あの、由良先輩……」


「ごめん美子」


俯いて静かにそう呟く由良先輩は、さっき3人のと話してた堂々としていた感じとは全く違っていて。


「なんで先輩が謝るんですか。私は助けてもら……」


「美子が嫌がらせ受けてるの、全然知らなくて。この間、初めて知って……」


「そんなの!知らなくて当然です!」


頭を抱えた由良先輩に向いてまっすぐそう言う。


「由良先輩には絶対バレたくないってそれは私の勝手な意地で。由良先輩は何にも悪くないです。悪いのは嫌がらせをする人たちです!」


「……でも、手の怪我も今回のことも、ほんとっ、一歩間違えたら……取り返しのつかないことでしょ」


先輩はそう言って静かに私の手を包み込む。


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