由良先輩はふしだら





夢なんじゃないかと何度も思うけど。



あれから1時間ほどたって。
学校に戻る道で先輩と手を繋いで、その温もりをちゃんと実感して。


目が合うと、今までとは違って、一瞬晒してまたこちらを見る先輩の表情とか、全然違ってて。


本当に私、先輩と両想いになれたんだって。
終始口元がゆるゆるだった。


「こんなに幸せでいいのかな……私」


お昼休み、栞を目の前に幸福のため息をつきながらそんなことを呟く。


あの後、教室に戻るとちょうど佐藤先生の教科で。私の顔を見るなり鬼の形相だった。


授業が終わるとすぐに先生に呼び出されて、職員室で説教されて。


でも……。


「先生には怒られちゃったけど、私が職員室に行った時、由良先輩もちょうど担任の先生に叱られてて。先輩私に気付いてくれて、こっちみてくれたんだ〜」


もう二度と話せない、会えない、そう思ってた彼と、ちゃんと両想いになれて。



親友を前にお惚気が止まらない。


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