由良先輩はふしだら
*
「美子、さっきの手首大丈夫?」
試合が終わり、ほかのチームが試合を始めた休憩中、栞が心配そうに走ってきた。
「全然大丈夫だよ〜!いつものやつだから」
慌てて、痛くない右手を動かしてみせる。
幸い、利き手じゃなくてよかったよ。
「またそう言って……」
栞がため息をつく。
だって、さっき決めたばかりなんだ、栞に心配させないようしたいって。
怪我しちゃったのバレちゃったら、栞が相手チームに怒りそうなのも目に見えてるし。
今は正直、あんまり目立つようなことはしたくない。
由良先輩のファンか、もしくは、この間の先輩たちに頼まれた子たちなのか、わからないけれど。
早く私への嫌がらせ、飽きてくれないかな……。