由良先輩はふしだら





「美子、さっきの手首大丈夫?」


試合が終わり、ほかのチームが試合を始めた休憩中、栞が心配そうに走ってきた。


「全然大丈夫だよ〜!いつものやつだから」


慌てて、痛くない右手を動かしてみせる。
幸い、利き手じゃなくてよかったよ。


「またそう言って……」


栞がため息をつく。


だって、さっき決めたばかりなんだ、栞に心配させないようしたいって。


怪我しちゃったのバレちゃったら、栞が相手チームに怒りそうなのも目に見えてるし。


今は正直、あんまり目立つようなことはしたくない。


由良先輩のファンか、もしくは、この間の先輩たちに頼まれた子たちなのか、わからないけれど。


早く私への嫌がらせ、飽きてくれないかな……。


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