プレシャス~社長と偽りの蜜月~
「豊永さんって美人ね・・・」

豊永さんは相良社長の秘書。以前から雅人とは面識がある人。
私が事故で休職し、相良社長が急きょ雅人の秘書に回したらしい。

「あんなにきれいな人と二人で仕事してるんでしょ?雅人君」

「そうだけど・・・」

「朱音、気を付けなさいよ」

「まるで雅人が豊永さんと浮気するような言い方止めてよね。お母様」

「だって・・・まぁ、いいわ」

「・・・」

胸糞の悪い母の言動に怒りながら2階の部屋に篭った。

療養中の私。

今の私では雅人の片腕にならないのは事実で、公私共に彼の支えになりたいと思うのは夢のまた夢だった。

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