プレシャス~社長と偽りの蜜月~
私は豊永さんと共に給湯室に入り、コーヒーの淹れ方を教わる。


「私、雅人と離婚するから・・・」

「この間、結婚したばかりでしょ?」

「・・・私、雅人のコト愛してないから。豊永さんは雅人に好意を持っているんでしょ?」

「私は別に・・・社長のコトなんて・・・」

いつもサバサバしているクールな豊永さんの態度が急に萎らしくなった。


「ねぇ、豊永さん。私、貴方と雅人のコト応援するから・・・雅人に積極的にいってよ」


「奥様!?」


「奥様なんて呼ばないで・・・朱音でいいわ」

私との離婚に断固応じない雅人。協議離婚になっても揉めるに揉めるだろう。
彼が不貞を犯せば、離婚もスムーズになるかもしれないと雅人に好意を持つ豊永さんをそそのかす。






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