愛され婚~契約妻ですが、御曹司に甘やかされてます~
「ふははっ。楽しみだな。どんなふうに変身しても、瑠衣の中身は変わらないね。安心したよ。今日は弱気に見えたからさ」

話しながら部屋を出る。

「私にだってあとがないもの。しくじったら、海斗に嫁ぐ羽目になる。そりゃあ、驚きの連続だったけど、もうあとには引けないわ」

彼について、廊下をドシドシ歩いていく。

躊躇ったりときめいたり、驚いたり、切なくなったり。
自分の感情をうまくコントロールできないでいた。

奏多さんといると、私は少々おかしくなってくる。
これも、惚れてしまったからなのか。

中野さんを好きだと思ったときは、もう少し冷静だったのに。

「奏多さんといると、どうもうまくやれないことが多くなるのよ。普段の私らしくいられなくなる」

ぼそっと呟くように言うと、彼は私を振り返ってニヤリと笑った。

「あれ。まさか、俺を意識してるの?早くも俺の魅力に気づいてしまったのか?」

私は顔から火が出そうな思いで、彼を見た。

「なっ!そんなはずない!初めてのことばかりだから、緊張の連続なの!」

彼の言葉を全否定する。

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