愛され婚~契約妻ですが、御曹司に甘やかされてます~
奏多さんが私と繋いでいる手をふわっと前に出し、私の足が彼の前に一歩動く。
ざわつく場内にお構いなしで、彼は私に微笑む。
「自己紹介して。君のことを覚えてもらわないと」
私は彼に頷いてから、正面を向いた。
「有森瑠衣と申します。奏多さんと結婚のお約束をいたしました」
声が震えないように、ゆっくりと言う。
「あなたはどちらの会社の方ですか。お父上は社長ですか」
ひとりの男性が、こちらに向かって声を張り上げた。
奏多さんとそちらを見る。
「失礼ですが、あなたとCEOとの婚姻による、我がグループにとってのメリットはあるんですか」
その男性の鋭い目つきと、私の目線がぶつかった。
初老と思われる彼は、どこかの社長だろうか。
「私は従業員です。本社で受付をしています」
嘘は言えない。
批判を覚悟で開き直った。
奏多さんは、私を守ると言った。それを信じるしかない。
「ただの社員ですか?だったら私は認めるわけにはいかない。この婚約については、役員会で話し合う必要があります」
彼がそう言い放つと、周囲からパラパラと、微かに拍手が起こる。
それはいつしか、大勢の人たちの拍手となった。
ざわつく場内にお構いなしで、彼は私に微笑む。
「自己紹介して。君のことを覚えてもらわないと」
私は彼に頷いてから、正面を向いた。
「有森瑠衣と申します。奏多さんと結婚のお約束をいたしました」
声が震えないように、ゆっくりと言う。
「あなたはどちらの会社の方ですか。お父上は社長ですか」
ひとりの男性が、こちらに向かって声を張り上げた。
奏多さんとそちらを見る。
「失礼ですが、あなたとCEOとの婚姻による、我がグループにとってのメリットはあるんですか」
その男性の鋭い目つきと、私の目線がぶつかった。
初老と思われる彼は、どこかの社長だろうか。
「私は従業員です。本社で受付をしています」
嘘は言えない。
批判を覚悟で開き直った。
奏多さんは、私を守ると言った。それを信じるしかない。
「ただの社員ですか?だったら私は認めるわけにはいかない。この婚約については、役員会で話し合う必要があります」
彼がそう言い放つと、周囲からパラパラと、微かに拍手が起こる。
それはいつしか、大勢の人たちの拍手となった。