人間複製機
タイトなミニワンピースだ。


しかも色は濃いピンク。


あたしが着る時は上着を着るけれど、ナオにはこれ1枚で着てもらう。


「こんなの無理だよ!」


案の定ナオは左右に首を振ってそう言った。


ナオの私服はいつも地味で目立たない。


こんなワンピース着たことなんてなさそうだ。


それでも、今日は無理やりにでも着てもらう。


「陸人はこういう大人っぽいのが好きなんだよ」


「でも……」


「化粧だって、本当は大人っぽい綺麗なのが好きなんだよ」


あたしはそう言いながらメーク道具を取り出した。


「本当に?」


「本当だって。あたしは陸人の幼馴染だよ? ナオよりも陸人の好みを良く知ってるんだから」
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