シンシアリー
「でも、誰これ見境なく暴力を振るうなんて。公子様は一体、何を考えているんだろうね?」
「あの方が次期大公様におなりになると思うと、アンドゥーラの将来は見通し暗いよ」
「いっそ姫様がお継ぎになれば良いのに」
「そうよそうよ!」
「でも私は女子だから。参政権すら持つことができないのに、これまで姫という立場を利用して、この国の人々が少しでもより良い暮らしができるような提案を、お父様にすることができたの。お父様がそれらを全て受け入れてくれたか否かということは別にして、その事自体にはとても感謝をしているわ。だって、窮屈な想いはしているけど、ある程度は自由だと思っていたから。でも・・・そろそろ限界を感じているの。いくらがんばっても、私はこれ以上進むことができない。異母弟は私の発言なんて、絶対に聞こうともしないでしょうし。私の居場所はここに・・この国にはないと」

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