シンシアリー
「しかし、それがデュ・ラスさんが禁忌を犯して毒薬を仕入れたという証拠にはならないでしょう」
「確かに。ですが、デュ・ラスさんは、カルワを使って、コンスタンティン国王を亡き者にしようと企てました」
「な・・・何てことを!これは侮辱!私に対する侮辱です!」
「それこそ証拠でもあるのか!」
「ありますわ。これが・・証拠です」

レティシアがそう言い終えると、部屋のドアが開き・・・コンスタンティンが入ってきた。
コンスタンティンは、グラスを1つ持っていた。中には水と思われる液体が入っている。

「こ、コンスタンティン様。どうして・・・」
「“そんなに元気なのか”と聞きたいのか?プリヤ、僕はね、騙してたんだ、おまえたちを。僕とレティシアの身を守るために。“健康になるため”と言われて半年前から飲んでいたレモネード。飲み始めて6ヶ月経った頃から、僕は体調不良を訴え始めた。まさか毎朝飲んでいるレモネードに毒が入っているなんて、入れた本人とその仲間以外は誰も気づかなかったから、それでも僕は飲み続けていた。1年前からこの国にも出回り始めたレモンの味は、酸っぱいけど好きだったし。ただ、レティシアはその酸味が苦手だと言って、僕のを一度、一口飲んだだけで、二度と飲もうとはしなかったんだよね」

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