闇に紛れた帝王
出発
あれから1ヶ月の月日がたった。

相変わらず、忙しい日々だ。
だが少し違うのは、私が今日から学園に向かうこと。

そして、ここを3年間の間離れるということ。

執事「貊様、行ってらっしゃいませ。」

私が出て行くとことは、私がいった後に知らされる。アオイや、メイドを始め、他の執事達も知らない。

『あぁ。頼んだ(アオイ)「貊様っ!!!」』

アオイが息を切らして走ってきた。

約1ヶ月ぶりに見るアオイの姿は、初めて会った時とは比べ物にならない程大きく、年相応の身長にまでなっていた。

……なぜ私が出ていくことを知っている?

アオイ「はぁ……はぁっ……は、貊様、お部屋にお伺いいたしましたら、お姿がどこにも見えずっ……だ、誰かに連れていかれたのではとっ不思議に思ったものですから……」

あぁ……確かに、普段の私なら眠りについている時間だな。

今は朝の4時だ。ほとんどの者がまだ眠っている時間。

だが
『なぜそのような時間に私の部屋に来た?』

アオイ「何か嫌な予感がしたのですっ……貊様、一体どちらへ?」


『……はぁ……お前というやつは。私が居なくなる気配を予知したというのか。


私は学園に3年間通うことになった。偵察であり、この国の現状を知るためだ。』

アオイ「学園へ偵察に……?3年間もここから去るのですか?!」

執事「アオイっそろそろ口を慎みなさいっ、貊様は向かわれる所だったのですよ?主君の邪魔をする行為は致してはなりませんっ」


はは、厳しいものだ。
『いい。主君が3年も居なくなるのだと聞いたら寂しくなるのも当然だ。

そうだアオイ、私は3年間ここを離れる。だがここに様子を近々見に来る。ずっといないわけじゃない。お前の部屋にも訪問してやろう。』


執事「貊様、お供にアオイも連れて行ってはいかがでしょうか。」

……驚いた。まさかこいつがそのような事を言うとは。

アオイ「えっ……?!」

『まだ修練が残っているはずだ。』

執事「それが……もう教えるものが何も無くなってしまいました。貊様の言う通り、アオイはとても賢く、もう修練を終わらせたのです。」

……そんな馬鹿な。
『あの修練量は1ヶ月で終わるはずがない。』

執事「……寝る間も惜しんで励んでいたようです。」

……大したものだ。


『……はぁ……体調は悪くないのか。』

アオイ「悪くありません。」

『そうか。……お前の力もいずれ拝見するとしよう。行くぞ。』

アオイ「ありがとうございます……っ!!!」

私が魔法でアオイの服を学園の制服にしてやると、嬉しそうな顔をしたアオイは私の後ろをついてきた。

執事「いってらっしゃいませ。」

ギィィィッ

『瞬移。』
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