ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
(どうやら大丈夫そうだな…)

今のところ、横で飲み続けてるミライが怪しまれた様子はないゾ。

(ふぅ~、どうなるかと思ったけど、無事に乗り越えられそうだ)

とパスタも平らげていい酔い加減になってきた時、広海君が横から声を上げた。

「ねぇセンセー、先生って、ミライさんに気があるんでしょぉ?」

えっ、ええっ?

「おいおい何を言い出すんだよ、突然」

目を見開いて広海君を見返したが、広海君は負けなかった。

「だってさセンセー、さっきからず~っとミライさんの事ばっかり気にしてるみたいだし~」

とスッと目線をミライに向ける広海君。

「そりゃまあ、」

こっちはいつバレやしないかと気に掛けているんだから、と頷いて返してしまった後で、広海君がニヤけているのに気づいた。

「あ~センセー認めるんだ。やっぱりね。こういうお店って口説きやすいもんね~」

とジョッキ片手に上目遣いで見つめてくる広海君。

「いやいや、そうじゃなくてさ」

慌てて否定してみたけど広海君には効かない。

「センセーにもそういうトコがあったんだ。やるじゃない。んもう、センセーもなかなか隅に置けない男ねぇ」

とツッ込んでくる広海君

「いやいや、違うんだよ」

と首を振る傍で、広海君がミライに目を遣った。
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