ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
「ねぇ、あの日あれからどうしたの~、センセェ~」

とニヤけ顔の広海君。なるほど。ダンロで飲んだ後どうしたのか聞きたいらしい。

「別にどうもしないよ」

と答えると、一瞬広海君が口を尖らせた。

「なんだぁ~、そうなんだ。まあ、あんまり焦ることもないか、先生だから」

って、何が言いたいんだい広海君。

「どういう意味だよそれは」

「まあまあ怒らないで。私、先生には彼女の一人ぐらい出来て欲しいな~って、応援してあげてるんだからっ。がんばれセンセ!」

と元気ハツラツな広海君。いつの間にかどっちが励ましてるんだかわからなくなってる。言い返す気力も消え失せちゃうよ。

(マッタク、その気まぐれな性格と口さえなけりゃ、スタイルの良いカワイイ女の子なのに…)

どんなに見た目が良くたって肝心なのは中身、ハートの善し悪しだよ広海君。

「それじゃあ、データのバックアップでも手伝ってくれるかな」

「はーい」

って、返事だけは調子がいいんだよな。

「それじゃ、ぼちぼち始めようか…」

「よろしくねミライさん」

とミライの隣の机につく広海君。ん、待てよ。一緒に居たら居たで、また何か面倒が起こりはしないかって気になるな。
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