ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
「私、お昼は何も食べないの。ごめんなさい」

おおっ、上手い!

(その手があったか!)

みんなも疑う様子もなく頷き合ってる。

「そうなんだ。じゃあ仕方ないね~」

「お昼抜いてそのプロポーションなの?だったら私も抜こうかな」

「ムダじゃない?どうせその分、夜に食べちゃうに決まってるわよ」

「またそういうコト言う~」

とフクれるルミちゃんをみんなで笑った。

(良かった良かった)

ミライもちゃんと自分で返せるんだナ。

「ねぇ、ミライさんは食べないままでいいからさ、先生も一緒にみんなで学食行かない?」

と広海君が話を切り出してきた。

「えっ」

そりゃあ行くのは構わないけど、ミライも一緒はちょっと心配だな。

「大丈夫よ先生、安いんだからおごってなんて言わないから」

…言ってるじゃないか。

「行こ行こ♪」

「何にしようかな~」

「今週のランチは何だっけ」

と、ニギやかに出ていくみんなの後から、財布を握り締めてついて歩いた。

(しょうがないなぁ)

ここはひとつ、おごってご機嫌を取っておくか。
< 85 / 324 >

この作品をシェア

pagetop