ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
 学食の中庭に面した窓側のテーブルに、広海君たち三人と向かい合ってミライと並んで座り、ランチを味わった。途中ミライもトイレに席を外して、メタノールを補充して来たようだ。と、食べ終えた三人が満足した様子で揃って箸を置いた。

「先生、ごちそうさまあ~」

とニッコリ笑顔で手を合わせる三人。ハイハイどうも。

「ねぇミライさん、ジュースとかも飲んだりしないの?」

と広海君がミライに話し掛けてきた。また余計な事を~。

「んー、ミネラルウォーターなら…」

とこっちを見るミライ。なるほど、水ならそのまま流し出せそうだ。と、ふと向かい側の三人が揃ってこっちを見てるのに気付いた。

「ほら先生、早く買って来てあげたら?」

って、僕はパシリかよっ。

「わかったよ」

席を立って、自販機に走りミネラルウォーターを買って戻って来ると、テーブルの上にミライがポーチを置いて話をしていた。

「かわいいポーチね」

「何か化粧品入れてる?」

ってオイ、何聞いてくるんだよ~。

(メタノールのボトルが入ってる、なんて答えられるワケないだろ~)

と、ミライがポーチをスッと開けるじゃないか!

(な、何するんだ!)

と止める間もなく、ミライがポーチに手を入れた!
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