探偵喫茶へようこそ
「……変か?」
海は特に変だとは思わなかった。
「ああ、変だ。あと言いにくい」
「それは確かに」
「話がそれたな。確証は得たし、海はこれを一弥たちに話しておいてくれ」
自分でそらしただろ、というツッコミは心の中でした。
暇を潰す用件が出来たからだ。
「お前は?」
「正広に頼んで『ひろかず』を潰す」
「……物騒な言い方するなよ」
知由の気持ちはわかるが、どう考えても少女が使う言葉ではなかった。
「では……あたしを利用しようとしたことを後悔させてやる」
「徹底的にやれよ? ちゃんと伝えとくから」
楽しむことが似ているからか、海は口角を上げて言った。
当然、と言わんばかりに知由も笑みを浮かべる。
「ちぃちゃん、僕も行こうか?」
すると、手が空いたのか、雪兎が躊躇いがちに言いに来た。
「ウサギが抜けたら料理が出せないではないか。今回はタダ働きな分、こっちで稼いでもらわなければ」
「でも危険でしょ……?」