『来年の今日、同じ時間に、この場所で』
私の入学した中学校は
近隣の3つの小学校から集まっていて
1学年7クラスにわかれているから

同じ小学校出身の子は
男女合わせて7、8人程度だった


私のクラスの3組には
同じ小学校出身でも
あまり話をしたことがなかった子ばかりが
同じクラスになっていた


それでも
他の小学校から来た子達よりも
親近感があって
なんとなく親しみがわくものだった




『◯◯◯小学校から来た
前田つとむです』



…?

聞きなれない小学校の名前



やっぱり
つとむ て読むんだ



立って自己紹介する前田くん

目線が合わないことをいいことに
思わずまた
綺麗な横顔に
自然に視線をおくってしまった






ほんとに瞳が綺麗だな



前田くんは
みんなと違って近隣の3校からではなくて
どこかから引越しして来たのかな









入学の不安や
聞きなれない学校名に少し驚いたり
名前の読み方が気になったり


少しの情報が
一気に頭の中に入って来たものだからか

なぜか前田くんにだけ
私のスポットライトがあたってしまっていた







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