ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
彼は高熱に魘され、夢と現実を混同しているかもしれない。
「お粥、作ったの・・・食べて」

彼は気怠そうに前髪を掻き上げ、カラダを起こした。
「えーと」

「食べさせて…香波」

「・・・はいはい」

私は彼の夢に付き合った。
れんげでお粥を掬い、フーフーと息を吹きかけて彼の口許に運んだ。

「美味しい…もう一口」

「はいはい」

彼の口許にお粥をもう一口運んだ。

「リンゴも食べる?」

「あぁ」

私は一口大に切ったリンゴを爪楊枝で刺し、彼の口許に運ぶ。

「美味しいよ…香波」
彼は本当に私を香波さんだと思っていた・・・

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