ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
エレベーターから下りた私は彼を社内に案内する。

「さっきから胸を抑えているけど、苦しいの?」

「いえ・・・」

彼のせいでドキドキしているんだと思うけど。それだけではない気もした。何だか心臓に違和感をあったから。
無意識に広がるこの切ないキモチの意味が理解出来なかった。


「顔色も悪いし。もしかして、心臓病…完治してないの?」

彼の瞳は私を心配する色に染まっていた。

「だ、大丈夫です…発作じゃないから…」

「でも・・・少し休んだ方がいい」

「えっ!?でも・・・」

休憩時間はとっくに過ぎて、就業時間は始まっている。
プリンス様は誰も居ない共有スペースの休憩フロアに私を連れ出した。






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