内実コンブリオ
「ごめん、ごめん。無理矢理聞き出すようなことはしやんよ」
「いえ。よければ、聞いていただけませんか?単なる愚痴になってしまうかもしれませんけど」
「待ってましたっ!!」
先輩は、勢いよくガッツポーズを決めた。
とりあえず、ちゃんとハンドルを握ってください、と促すと、先輩は渋々それに従う。
「とりあえず、先に飯食おっか!そん時にじっくり聞かして。さっ、何食いたい?和?洋?中?」
「…和、いいですか?」
「よしっ、ほんなら、あそこしかないな!」
先輩はどこか当てがあるらしく、そのまま車を走らせた。
しばらくして到着したのは、某和食チェーン店。
そこで角野先輩は天ぷら定食を、自分はざるそばを注文した。
自分はおしぼりを何となく手に取って、また小さく息を吐く。
そして、角野先輩へと目線を向けてみた。
今ならいける、そんな気がしてしまったから。
「あの…先程のお話なんですけど…」
「ああ。今更やけどさ…俺、本当に聞いてもいいの?なんか急に怖なってきた」
「そんなに大した話じゃありませんよ。本当によかったら、でいいんで…」
「もちろんや!」
それは、自分でもわかる程にだった。
自分の中で、静かにエンジンがかかっている。
あとはアクセルを吹かすだけ。