猫と手毬
猫とお月見
お店も閉まってもう暗くなってきた頃。



立樹のお店もシャッターを閉めて僕達は家のリビングに行く。



「お疲れ様。今日の仕事は終わり。また明日お仕事をするからね。藍くんにもまた看板猫として頑張ってもらうよ。」



そういって立樹はキッチンに行く。



僕はソファの上にあるクッションが気に入ってるからその上によじ登る。



「藍くんお疲れ様。頑張ってくれたから僕からご褒美あげるよ。」



そういって手に持ってる紙袋の中から水色のふわふわした猫じゃらしが出てきた。



僕はつい見てからすぐ遊びたくなって立樹の元へ駆け寄る。



「ほら。一緒に遊ぼう?」



そういって僕の近くで猫じゃらしを振ってくる。



ふわふわした綿には細いリボンもついていてなんとも魅力的な遊び道具だった。



僕はその猫じゃらしを捕まえるために前足でパタパタやったりクルクル駆け回ったりした。



立樹はそれをみながらふわりと微笑んでいた。



そして僕はもっと立樹とあそびたかったから猫じゃらしから離れてクッションの方に向かう。



「あれ?飽きたの?」



そう聞いてくる。



僕は立樹が作ってくれた灰色の手毬を前足で転がして立樹の所まで持っていく。



「今度は手毬で遊びたいの?手毬を転がしてきて…かまって欲しいんだろう?」



そういって僕に手毬を転がしてくる。



僕はその手毬を前足で弾き返す。



そうやって遊んでいるうちに外はもう真っ暗になっていて少し涼しい風が部屋に入ってきた。



「もうお腹空いたよね。ご飯にしようか。」



そういってネコ缶を開けてお皿に入れてくれるけどそのお皿を立樹は窓際に出した。



「食べてていいよ。僕もすぐにそっちに行くからね。」



そういって立樹は自分の夕飯を取りに行った。



立樹が帰ってくるまでは食べるのを我慢してた。



「あれ。待ってなくて良かったのに。じゃあ一緒に食べようか。」



立樹は「いただきます」と言ってお皿に乗ってる野菜炒めを食べ始める。



僕は何故窓際で食べるのか気になって仕方なかった。



そして僕は窓ガラスを前足でぺたぺたと触って何かあるのかと聞く。



伝わるといいけど…



「ん?外に何かあったかい?」



そういって窓の外をみる。



「今日は月が綺麗だろう?満月だから。…もしかして何でなのか気になってたのかな?」



そう聞かれたから「ニャー」と鳴く。



「気になってたのか。たべながら綺麗な月を見るなんて少し贅沢だと思わない?」



そう言いながら立樹はご飯を食べてる。



僕はなんかこんな日もいいなって思いながらネコ缶を食べる。



月のおかげか今日の夕飯は美味しく思えた。

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