ひとはだの効能
「遊馬さん、こんにちは」
「莉乃ちゃんいらっしゃい。今日は大学の帰り?」
「はい、このあと家庭教師のバイトです。その前にちょっと休憩して行こうと思って」
珈琲が飲めない彼女、鈴原莉乃ちゃんはあれからちょくちょく店に顔を出してくれるようになった。
朝オープン間もない時間、アルの散歩の帰りに寄ることもあるし、今日みたいに大学に行く前や帰りに顔を出すこともある。今では大事な常連さんの一人だ。
「この間はありがとね。お友達たくさん連れて来てくれて」
「いえ、私の方こそ朝から大勢で押しかけてすみませんでした」
先日、サークルの友人達を連れて来てくれたのだ。数人で家飲みして、そのまま寝ずにやって来たらしい。……若いって素晴らしい。
「葉月とか、莉乃が珈琲飲んでる! って言って大騒ぎしちゃって」
「と言っても、キャラメルラテだけどね。しかもミルクかなり多めの」
「……そうですけど。これでも成長ですよ?」
「それも俺のおかげだけどね」
小動物みたいで可愛らしい見た目のせいもあると思うけど、莉乃ちゃんはいつもにこにこしていて話しかけやすく、他のお客さんからの評判もいい。
莉乃ちゃんが足繁く通ってくれるおかげで、俺達はずいぶん仲良しになった。
「莉乃ちゃんいらっしゃい。今日は大学の帰り?」
「はい、このあと家庭教師のバイトです。その前にちょっと休憩して行こうと思って」
珈琲が飲めない彼女、鈴原莉乃ちゃんはあれからちょくちょく店に顔を出してくれるようになった。
朝オープン間もない時間、アルの散歩の帰りに寄ることもあるし、今日みたいに大学に行く前や帰りに顔を出すこともある。今では大事な常連さんの一人だ。
「この間はありがとね。お友達たくさん連れて来てくれて」
「いえ、私の方こそ朝から大勢で押しかけてすみませんでした」
先日、サークルの友人達を連れて来てくれたのだ。数人で家飲みして、そのまま寝ずにやって来たらしい。……若いって素晴らしい。
「葉月とか、莉乃が珈琲飲んでる! って言って大騒ぎしちゃって」
「と言っても、キャラメルラテだけどね。しかもミルクかなり多めの」
「……そうですけど。これでも成長ですよ?」
「それも俺のおかげだけどね」
小動物みたいで可愛らしい見た目のせいもあると思うけど、莉乃ちゃんはいつもにこにこしていて話しかけやすく、他のお客さんからの評判もいい。
莉乃ちゃんが足繁く通ってくれるおかげで、俺達はずいぶん仲良しになった。