ひとはだの効能
「……なにが言いたいんですか」
「別に、一般論を言っただけだけど」
「……帰ります」
がたっと音を立てて、葉月くんが立ち上がる。コーヒー代ぴったりのコインをテーブルに置くと、俺とはもう目も合わさずドアへと向かった。
「莉乃ちゃんがよく来るのは、開店してすぐ犬の散歩のついでか、夕方、大学の帰りとかバイトに行く前だよ」
葉月くんの背中に向かってそう呼びかける。一瞬だけ立ち止まると、何も言わずにドアの外に出て行った。
「……ちょっとからかい過ぎたかな」
あんまり態度が挑発的だったから、ついやり過ぎてしまった。ああいうのを見て“若いな”と感じるなんて、俺も年を取ったってことなのか。ちょっとだけ反省して、食器を片付けようとテーブルに手を伸ばす。
「なんだよ、かわいいとこあるじゃん」
カップの中のコーヒーは、空っぽになっていた。
「別に、一般論を言っただけだけど」
「……帰ります」
がたっと音を立てて、葉月くんが立ち上がる。コーヒー代ぴったりのコインをテーブルに置くと、俺とはもう目も合わさずドアへと向かった。
「莉乃ちゃんがよく来るのは、開店してすぐ犬の散歩のついでか、夕方、大学の帰りとかバイトに行く前だよ」
葉月くんの背中に向かってそう呼びかける。一瞬だけ立ち止まると、何も言わずにドアの外に出て行った。
「……ちょっとからかい過ぎたかな」
あんまり態度が挑発的だったから、ついやり過ぎてしまった。ああいうのを見て“若いな”と感じるなんて、俺も年を取ったってことなのか。ちょっとだけ反省して、食器を片付けようとテーブルに手を伸ばす。
「なんだよ、かわいいとこあるじゃん」
カップの中のコーヒーは、空っぽになっていた。