夢から醒めた夢
だけど、それで1日が終わるって、どんな生活しているんだろう。
「……こんな生活って、ヤバくない?」
「全然。俺は幸せだよ。愛梨はそうじゃないの?」
「イヤ、幸せなんだけどさ……」
「不満がありそうな愛梨に、いいものあげる」
「いいもの?」
首を傾げる私をよそに、ベッドの近くにある引き出しから長方形の箱を取り出した。
それを、私の目の前に置いて開ける。
「え……?コレ、どうしたの?」
驚きながら慎吾くんに聞くと、彼はにっこり笑う。
「婚約したのに、指輪がないのもねって思って、ペアリング」
そう、箱の中に入っていたのは、サイズの違う同じデザインの指輪だった。
さっき何もないって言っていたのに。
「そんな、気にしなくて良かったのに」