結論、保護欲高めの社長は甘い狼である。

それから数週間後、私たちサンセリールもお盆休みに入った。

皆が出かける中、私はなんと達樹さんのマンションに滞在予定。それも連休中ずっといろ、という命令だ。

『本当は監禁してやりたいくらいだが』なんて、シャレにならないことを軽く笑って言われたけれど、今回だって私にとっては大事件もいいところ。

昼間はどこかに出かけるとしても、数日間一緒に寝泊まりするってことだもの。考えただけで頭が爆発しそうになる。

しかし、達樹さんがそれをやめてくれるわけもなく。わが家のお姉様方も彼との交際を知ってから大盛り上がりで、“どんどん行け!”というスタンスなので、誰も阻止してくれる人はいない。


結局、連休初日の今日は着替えが入った大きなバッグを持って、彼が住む三十五階建てのタワーマンションにやってきたのだった。

初めてやってきたそこは、コンシェルジュが常駐しているホテルのような住処で、ロビーからエレベーター、廊下に至るまで高級感があり、清潔に保たれている。

改めて社長様の偉大さを実感しながら三十二階に上り、ついに彼の部屋に足を踏み入れた。その瞬間、私が感嘆の声を上げたのは言うまでもない。

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