夢を追え!!
「離してくれる?歩きにくい」
「はいはい」
思ったよりあっさりと離した望は早足でグランドに向かっていく。
ジャージを着てるってことは、だいぶ前から来てたみたいね。
…望はすごい。
ゆきにあれだけ拒絶させても、めげなかった。それだけじゃなくて、自分の力でみんなに認められた。
望の性別について、なにか言う人は、サッカー部の中にはいない。
彼女が、彼女らしく、部活に参加しているから。
それに対して、私は…。
「あなたがゆきくん第一に動いてるのはみんな分かってるわ。でも、少しはマネージャーとしての自覚もあっていいんじゃない?」
「…そうね、気を付ける」
「やけに素直…。何、あの先輩に言われたこと気にしてるの?」
信じられないって顔されるのはいいもんじゃない。
思わず睨み返すけど、望はそれ以上突っ込んでくるつもりはないみたいだ。