夢を追え!!

「ダメなのか?」

「ダメに決まってんでしょ。ゆきの家の店、今開店準備してるのよ。大勢で行ったら迷惑になる」

それに、今ゆきは弱ってる。

そんな状態のゆきが人に会いたがるなんて、とても考えられない。

「チャットでも送ってあげて」

「分かった…」

不満そうにしながらも松谷はすぐに引く。

その聞き分けの良さにほっとする。

「じゃあ、お疲れ様でした」

「お疲れ様」

「白鳥さん、待って」

望に呼び止められる。一緒に途中まで行こうと誘われるけど、こんなこと今までしてこなかったのに。

珍しいこともあることね。

望と一緒に校門をくぐる。特に言葉もない。

望と一緒の道はそこの十字路まで。このまま何も言わないつもりなのかしら。
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