セカンド・ラブをあなたと
「それで、鈴音ちゃんたちが引き取ったの?」
一語一語かみしめるように確認されて頷いた。
「うん、親類とか少ない人たちで、望を引き取れそうなのは、70歳を超えたおばあちゃんだけだった。でも、持病もあって心細そうだったから、最初から引き取る話をお願いしたの。児童相談所とか民生委員の人にも話を通して、すぐではないけど、いつか養子に迎えさせてくださいって。
望って名前は私たちがつけたの。
事故にあったとき、あの子はまだ名前も決まってなかったから。
それから、週に何度か、お手伝いがてら望のところにみんなで通ったの。
娘さん夫婦を亡くして、望が助かったことは救いなんだけど、赤ちゃんはやっぱり大変でしょ。
だから、厚かましいくらい、しょっちゅう通ってたの。そしたら…」
事故現場と同じくらい、つらくなる光景が浮かんできて、話がつづけられなくなる。
頭を撫でられ、髪を梳くようになぞられた。
「ゆっくりでいいよ」
頭の中でつらい映像を見据える。もう過去の話だ。今から起こるわけじゃない。
「望が3か月のころ、おばあちゃんが急に様子が変わってしまって…限界だったんだと思う。ネグレクトになってて。3日前に会ったときは何もおかしくなかったのに、壊れたみたいになってて。
望は何の世話もしてもらえてなくて、衰弱してた。
脱水がひどくて、3月で寒かったのにおむつも変えてもらえてなくて、お布団まで冷たくなってた。もう少し遅かったら危なかったって言われた」
一語一語かみしめるように確認されて頷いた。
「うん、親類とか少ない人たちで、望を引き取れそうなのは、70歳を超えたおばあちゃんだけだった。でも、持病もあって心細そうだったから、最初から引き取る話をお願いしたの。児童相談所とか民生委員の人にも話を通して、すぐではないけど、いつか養子に迎えさせてくださいって。
望って名前は私たちがつけたの。
事故にあったとき、あの子はまだ名前も決まってなかったから。
それから、週に何度か、お手伝いがてら望のところにみんなで通ったの。
娘さん夫婦を亡くして、望が助かったことは救いなんだけど、赤ちゃんはやっぱり大変でしょ。
だから、厚かましいくらい、しょっちゅう通ってたの。そしたら…」
事故現場と同じくらい、つらくなる光景が浮かんできて、話がつづけられなくなる。
頭を撫でられ、髪を梳くようになぞられた。
「ゆっくりでいいよ」
頭の中でつらい映像を見据える。もう過去の話だ。今から起こるわけじゃない。
「望が3か月のころ、おばあちゃんが急に様子が変わってしまって…限界だったんだと思う。ネグレクトになってて。3日前に会ったときは何もおかしくなかったのに、壊れたみたいになってて。
望は何の世話もしてもらえてなくて、衰弱してた。
脱水がひどくて、3月で寒かったのにおむつも変えてもらえてなくて、お布団まで冷たくなってた。もう少し遅かったら危なかったって言われた」