セカンド・ラブをあなたと
「間に合ってよかったな」
しみじみとした声。

「生まれてすぐに2回も危ない目にあってるなんて、不憫でたまらなかった。望は何も悪くないのに…」
「2回とも鈴音ちゃんが助けてるのがすごいよ」
「ありがと」

「そのおばあちゃんは今は?」
「もう亡くなってる。最後に望の世話ができなくなったのは、先に望が病気になったからみたい。多分高熱で弱ってしまって対処できなかったんじゃないかって言われた。一言言ってくれてたらフォローできたのに…
もう少し何とかなったんじゃないかって、すごく後悔してる」
「鈴音ちゃんが二十歳のころなんだろ。そんな何もかもに責任を負うなんて無理だよ。後悔することなんか何もないと思うよ。望くんを助けられたことでじゅうぶんだよ」
「ありがとう」
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