君を愛していいのは俺だけ
【おはよう。今日の予定は大丈夫?】
美歩からだと思っていたのに、陽太くんからのメッセージに思わず二度見してしまった。
そして、頬が緩むのを抑えようと唇に力を入れてこらえるけれど、胸の奥がドキドキするのは止められそうにない。
【おはようございます。もちろん大丈夫です】
【十九時に、表参道駅で】
【はい。こちらこそよろしくお願いいたします!】
陽太くんと待ち合わせの連絡をするなんて……。
どんなに小さな出来事でも嬉しくてたまらない。もう二度と会えないと思っていた頃もあったし、再会してからも距離をどうやって縮めていけばいいのか分からない時もあった。
だけど、確実に空白の七年が埋まっていくようで、胸の奥が締め付けられる。
今の彼が私に対してどんな気持ちを持ってくれているか、あまり期待はできないかもしれないけれど……。
もう一度だけでいいから、彼に愛されたい。
それが叶うなら、どんなことでも頑張って乗り越えられそうな気さえする。