君を愛していいのは俺だけ
朝から会議と来客、資料作成に追われ、午後になっても会議が二件スケジュールされていた。
ほとんどデスクにいられなかったけど、滝澤さんとあまり話す時間もなかったし、ランチも桃子ちゃんと別に取ったから、今日の私の浮かれた気持ちには気づかれずに済んだ。
陽太くんも忙しくしていたみたいで、社内ですれ違うこともなくて、朝メッセージを送りあっただけ。
佐久間さんとは顔を合わせて話したけれど、周りに他の社員がいたから、今夜のことは話題にしないでおいた。
十二月の夕焼けは、空気が冷たくて茜色の空がどこまでも綺麗に広がっている。
あと三十分で離席して、身支度を整えて待ち合わせに向かおうと仕事を進めた。