君を愛していいのは俺だけ
二十時前には忘年会が始まった。
最初の乾杯は全員が輪になったけれど、すぐに各々楽しく話すようになり、社長室の人とそこまで交流のない私は、リビングと続き間になっているダイニングテーブルでお寿司を食べることにした。
煌びやかな眺望とモノトーンやガラスで統一されたお洒落で広いリビングは、さながらパーティー会場のよう。
日頃、別のフロアで働いているとはいえ、後でタイミングを狙って輪に入れたらいいな。
陽太くんは、佐久間さんや女性社員と談笑している。
私も彼と話したいと思うけれど、気を抜いたら周りの人にまで私の片想いを見破られてしまいそうだなぁ。