君を愛していいのは俺だけ
「美味しい!」
「本当だ、これは当たりだな。また買っておこう」
自宅でシャンパンを飲む機会なんてない私は、彼の気軽さに驚いた。
「陽太くんって、贅沢が好きなの?」
「そんなこともないと思うよ。食事だってテイクアウトの牛丼の日もあるし」
「……意外」
「普通だよ。その時に食べたいものを食べてるだけ」
だとしても、シャンパンを飲むために高価なグラスを用意したりできるのは、やっぱり彼がそれなりの地位にいて、見合う生活を送っているからだろうな。
「仁香は、いつも食事はどうしてるの?」
「自炊が八割、あとは友達や同期と一緒です」
「同期と一緒ね……」
言葉を濁した彼を見ると、なにか思案している様子だ。