君を愛していいのは俺だけ

 誰にも見られないはずなのに、ガラス張りの浴室は落ち着かない。
 腰の高さで設けられた窓からは、リビングから見えなかった方向の景色が見えるけれど、それにもソワソワしてしまった。

 陽太くんは、いつもここでゆったりしてるんだよね……。
 やっぱりちょっと感覚が違うのかなぁ。それとも、慣れてしまえば気にならなくなるのかな。


 浴室を出て、持参したパジャマを纏う。
 すっぴんを見られるのかと思ったけれど、そういえば長崎で一度見られているんだったと気付き、ちょっとだけ気が緩む。
 でも、再会してからの今までで、一番長く過ごす事になるのだと思うと、念入りにスキンケアをせずにはいられなかった。


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