君を愛していいのは俺だけ
眠る時はパジャマじゃないと寝付けないからふだん着ているものを持ってきたけれど、こんな雰囲気だと途端に色気のある格好に思えてきた。
シルクサテンの生地に彼の指が触れ、そっと手を繋がれただけで感じたことのない緊張に襲われる。
彼と付き合っていた頃、初めてを捧げた時とは違うのは、不安がないからだろう。
だけど、今夜は真上にいる彼のセクシーさに心臓の奥まで鷲掴みにされてしまったようで、鼓動が耳の奥で鳴り響くばかりだ。
それに、彼が日頃身体を休めているベッドに押し倒されているのだと思うと、七年の空白がまた少し埋められたような気もする。
彼の部屋は微かにウッディの香りがして、窓にはカーテンがなく、おそらく朝日で目が覚めるのだろう。
再会の前後で、彼はここで私を想ってくれた夜があったのかな……。
なにも言ってくれない彼に見惚れている私を、今はどんな気持ちで瞳に映しているの?
「仁香……好きだよ」
唇が重なる予感に身体を固くし、目を閉じた。