君を愛していいのは俺だけ

 数秒経っても触れないやわらかさに、ゆっくりまぶたを開ける。


「ふふっ……かわいい」

 キスをされると思っていたのに、彼は艶やかな笑みを浮かべていて。


「っ!!」

 次の瞬間、一気に詰め寄った彼の唇が額に触れた。

 付き合っていた頃の光景が、湧き出るように思いだされる。
 そういえば、いつもキスをしてくれる時は、先に額にキスをしてからだったはず。


「俺の質問に答えて」
「……うん」

 彼はゆっくりと隣に横たわり、ベッドに頬杖を突いた。


「あれから、どんな恋をしたの?」

 先延ばしにした答えをこんな時に欲しがる彼に、間近で見つめられてドキドキしながら、本当のことを言おうと決めた。


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