君を愛していいのは俺だけ

「……陽太くんだけだよ」

 私の答えは、きっと予想外だったはず。
 何も言ってくれない彼の反応に、一抹の不安が過る。
 彼以外の誰も好きになれず、会えるとも限らない彼を求め続けていたなんて、聞かされても困るだけかもしれない。


 だけど、この一カ月は、お互いを知るための時間だから。

 今夜は彼の隣にいられる幸せを噛みしめていたいから。


「陽太くん以外、好きになれなかったの。だからね……っ!!」

 ――他の誰にも染まることなく、また陽太くんに愛されたいって願ってたんだよ。


 秘めていた気持ちをぶつけようと思ったのに、不意に彼がきつく抱きしめてきて、声にならなかった。


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