君を愛していいのは俺だけ

 ふと見上げると、彼はゆっくりと腕を解き、再び私の上に覆い被さった。


 彼の唇の感触を覚えているせいで、まだキスもしていないのに全身が火照っていく。
 このまま流されるのは良くないと思いつつも、ずっと求めていた彼の温もりが愛しくて、これ以上離れたくないと思った。


「っ‼︎」

 額にキスをされ、目を閉じた。
 すぐに唇の感触が離れ、まぶたを開けたら、思っていたよりも近い距離で彼と視線が交わって。


「わかる? 俺、すごくドキドキしてるんだけど」

 彼は私の手を取り、自分の胸元に当て、奥から突き上げるような鼓動の震えに触れさせようとする。
 彼の鼓動が指先から入り込んできそうで、私は息をのんだ。


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