君を愛していいのは俺だけ

 プライベートで時間を取ってもらえなくても、仕事の話ならしてくれるかもしれない。

 帰宅する前に、異動の話を受けるとメールすることにした。
 MDの部長には、昨日のうちに伝えてある。
 だけど、社長には自分から連絡を入れると、接する機会を残しておいて正解だった。


【お疲れ様です。本日は最終打ち合わせに同席くださりありがとうございました。――異動のお話ですが、お受けしたいと思います。即戦力にはなれないと思いますが、少しでもお役にたてるように精進させていただきます】

 文面がちょっと堅苦しいかなと思ったけれど、真面目な話をしているのだからと送信する。
 多忙な彼は以前のように定時後に返信してくるかもしれないと、それからは業務に集中して過ごした。

 

 夕方十七時。
 取引先からのメールをチェックしていたら、陽太くんからの返信が届いた。


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