君を愛していいのは俺だけ
彼の車で総合病院の救急外来へ。
到着するなりすぐに横抱きにされ、受付にいた看護師さんや周囲に居合わせた患者さんの目を引いた。
診察の結果、今は熱が出るタイプが大流行中で、私の場合は疲労も重なったらしい。
「仁香、入るよ」
「うん……」
点滴を打っている間、代わりに会計や薬の受け取りも済ませてくれた彼が、カーテンから顔を覗かせた。
「気分どう?」
「楽になってきた気がする」
「そっか。食欲はある?」
ベッドサイドに置かれた丸椅子に座った彼に、僅かにかぶりを振って答えたら、そっと髪を撫でられて。
「薬飲む前に食べられそうなもの用意するから、少しでも食べてね」
とても心配そうに見つめられて、彼の優しさがひしひしと伝わってくる。