君を愛していいのは俺だけ
「なんで隠れてたの?」
テーブルの下から出たら、ギューッと抱きしめられて鼓動が急く。
「驚かせたかったの。……びっくりした?」
「それよりも、嬉しかったかな」
「どうして?」
「……俺のひとりごと、聞いてたなら分かるだろ?」
私がちょっと意地悪をしたと思ったのか、わざとムッとしたあとに破顔した彼は、再びきつく抱きしめてきて。
「仁香」
「なぁに?」
「好きだよ」
「……うん」
不意を突かれてドキッとした分、間が空いてしまった。
それを見逃さなかった彼は、腕の力を緩めて見下ろしてくる。
「こんなことされたら、絶対に帰せないけど……いいよね?」
まだ彼と見つめ合うことができない私は、小さく頷きながら視線を落として答えた。