君を愛していいのは俺だけ

「仁香、つかまって」

 彼の肩に手を置くと、抱くようにして起こされた。

 乱れた髪を指先で梳く彼が、愛しそうに私を見つめる。
 やっぱり恥ずかしくて視線を落としたら、強引に顎先を引き上げられてキスをされた。


「お願いがあるんだけど、聞いてくれる?」
「なぁに?」
「俺の服、脱がせて」
「っ……私が?」

 そう、と短く答えた彼が、私の手を導いていく。

 Yシャツのボタンに指が触れたところで彼の手が離れ、自身の上体を支えている。


「ボタン外して」
「……うん」

 微かに震える指先で、ボタンホールに通す。
 ひとつ、ふたつと進めていくたびに、雄々しい胸元が見えてきて、上手くできなくなった。


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